「犬を飼う」と決めたとき、もちろん一生面倒を見る覚悟はできていました。
でも、その「覚悟」の本当の意味を、私はまだ分かっていなかったのです。
これは、その現実を突き付けられた時のお話です。
「当時は絶望しましたが、今では食事管理のコツも掴めてきました。この記事が、同じように愛犬の健康トラブルに直面している方の参考になれば幸いです。」

違和感と「無知」だった自分
トイレシートから漂う鉄分の匂い
柚(ゆず)を迎えて3週間ほど経ったころ。 ふと、トイレシーツから漂う匂いに違和感を覚えるようになりました。
「あれ、おしっこの匂いがいつもと違う……?」
当初は比較対象もないので「こんなものかな」と見過ごしていました。 しかし数日後、その匂いは明らかに「鉄分を含んだような匂い」へと変わっていったのです。
今思えば、おしっこの色も濃かった。
でも、当時の私は犬の生態に詳しくなく、「もしかして、もうヒート(生理)がきたのかな?」なんて、のんきな勘違いをしていました。
ついでに聞けばいいという油断
ちょうど1週間後に、2回目の混合ワクチンで動物病院へ行く予定がありました。
「その時に、ついでに先生に聞いてみよう」
この時の私には、まだ一ミリの緊張感もありませんでした。
動物病院での衝撃の宣告
初めての動物病院
家から歩いて5分。
2回目のワクチンを打ちにいざ動物病院へ!柚お気に入りのキャリーバッグに入れていきました。
予約不要で通いやすいという理由で選んだその病院が、今回だけでなく、柚の運命を左右する場所になるとは、、、
初めての診察台。
当の柚はといえば、緊張感ゼロ。人間が大好きすぎてちぎれんばかりにしっぽを振り、先生に会えた喜びを体全体で伝えますが、診察台の上に水たまりが!
早速の粗相に「あちゃ〜」なんて苦笑いしながら、和やかなスタートを切りました。おしっこついでに先生に例の匂いのことを伝えると、調べてみましょうということになりました。
普段もとても元気だったので、本当にそこまで深刻に考えてはいなかったんです。

突き付けられた「一生」という言葉
5分後。再び呼ばれた診察室で、先生は開口一番こう言いました。
「今日からごはんを、すべて療養食に変えてください!!」
えっ!? 今日から?何が起きたの?
状況が飲み込めず固まる私に、先生はさらに言葉を続けました。
検査の結果 重度の膀胱炎 とのこと。
鉄分のような匂いの正体は、やはり血尿でした。
おしっこの成分を測る試験紙があるのですが、潜血・PH・たんぱくなど数値が高いためどれも濃い色に変化しており、まずこの時点でかなり問題。さらに顕微鏡も覗かせてもらえたのですが、そこには「ストルバイト」と呼ばれる長方形の結晶がいくつも見えましたました。このきれいな結晶が、膀胱の内側を傷つけていたのです。
「まだ生後3ヶ月で、遠心分離器にかける前から結晶がはっきり見えるほどひどいのは……驚きました」
先生のその言葉に、血の気が引きました。 追い打ちをかけるように、厳しい現実を告げられます。
- 膀胱炎は慢性化しやすく、完治は難しい。
- 一生、療養食(療法食)を続けることになるかもしれない。
- おやつも原則、与えないほうがいい。
一生ですか、、、
食事療法という「希望」と、新たな試練
ショックで言葉を失う私に、先生は「でも、食事でコントロールはできますよ」と光をくださいました。また、膀胱炎の原因が細菌の可能性もあるため、抗生物質を処方したいが、まだ赤ちゃんであることを考えるとまだ使いたくないとのことで、食事療法で改善させることとなりました。
勧められたのは、『ロイヤルカナン 犬用 ユリナリーS/O』。 病院に在庫がなかったため、まずは試供品を握りしめ、必死で家から行ける範囲にあるペットショップを探し回りました。

「とにかく、水をたくさん飲ませておしっことして結晶を外に出すことが重要です」
そう、ここから私と柚の、長くて熱い「フードジプシー」の幕が開くのです。
今ではおしっこ後にトイレシーツから不快なにおいがしてきた時点で、膀胱炎を疑い病院へ連れて行くようにしています。トイレシーツの色がブルーなので色で見てすぐ気づけないのですが、普段気にならないのに、なんか匂う。が判断基準になりました。
上記情報はあくまで当時の柚の事例です。我が家は引っ越しによりかかりつけのお医者様を変えることになりましたが、大まかな方針は一緒でもごはんの選び方などは違っていました。少しでも不安な方は、かかりつけの先生に相談してくださいね。

